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Q 売れ残ったパンやケーキ
パン屋さんやケーキ屋さんで売れ残ったものは、その後一体どうなるんだろう…。いつも閉店間際のショーケース内を見ると「もったいないなー」って思ってしまいます。(ゆめさん)
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売れ残りというのは本当に大きな問題です。まずは皆さんの意見を見てみましょう。
YES 93.9% NO 6.1%
予想通り9割以上がもったいないというご意見です。
売れ残りはもったいないというのもありますが、売る側としては売れなければ作ったコストが全部「損」になってしまうので、何とか売ろうとします。そのために閉店間際に値引き販売をしたり、フレンチトーストやラスクにして翌日以降二次販売をしたりします。ここまではもったいないというよりは商売として捨てないための対策です。
それでもあまるものあるいは二次加工に向かないものは、働いている人が持って帰るか後は、何らかの形でリサイクルすることになります。こちらはもったいないを解消するための対策です。
しかし、果たしてリサイクルなどできるのでしょうか? 某製パンメーカーに廃棄物の再資源化についてのレポートがあったので、それを見てみると、(ここで言う廃棄物は厳密には売れ残りではなく、商品化する際に不要になったパンの耳や規格外の商品のことですが)それでも2008年の食品廃棄物量は約113t、そのうち約106tがリサイクルにまわされ(リサイクル率93.8%)、飼料や肥料、パン粉の原料となっています。
とりあえず90%以上がリサイクルされているという点は安心しましたが、本来は人間が食べられるものを飼料や肥料にしているという点についてはやはりもったいない!と感じます。
先日『ありあまるごちそう』という映画を見ました。
これは、世界の食糧事情/食料格差を描いたオーストリアのドキュメンタリー映画なのですが、その中に「トラックに満載されたパンが廃棄される」というシーンがあります。その廃棄されるパンというのがまだまだ食べられそうなというかむしろおいしそうなパン、それが大きなトラックいっぱいに倉庫に運ばれてきてすべて廃棄されるのです。
このシーンが象徴しているのは食料格差の問題です。現在、世界では120億人を養えるだけの食料が生産されているといわれています。しかし、世界の人口約70億人のうち約9億2500万人が飢餓に苦しんでいるのです。
そんな食料格差を解消する活動として、ケーキを使った素晴らしい活動があるので、それを紹介したいと思います。
それは「ラブケーキプロジェクト」というもの。このプロジェクトでは有名パティシエたちが作ったホールケーキを売っているのですが、そのケーキを実際に買うと、なんと最初から1ピース分足りないのです。
その欠けた1ピースは途上国の子どもたちのためのもの、ケーキ1ピース分のお金は、国際NPOワールド・ビジョン・ジャパンを通して世界の子供たちの食糧支援プロジェクトに役立てられるます。
●ラブケーキプロジェクトhttp://www.worldvision.jp/involve/lovecake/index.html
個人が世界の構造を変革し、食料格差を解消するというのははっきり言って不可能です。でも、このラブケーキプロジェクトのような活動に賛同することで、食料格差を解消したいという意志を表明することは、世界が変わっていくために有効なひとつの方法なのです。
『ありあまるごちそう』の最後には世界最大の食品メーカーのひとつである某食品メーカーのCEOが登場し、世界に対する認識の甘さを露呈するような発言をします。私たち一人一人が変わり、行動することで、彼のような世界を牛耳る石頭の行動にまったをかけることができるかも知れません。
「もったいない」と思う気持ちをどうしたら世界のために生かせるのか?時々はそんなことを考えてみるのもいいものですよ。
MOTTAINAIからはじめること
→ 映画や本で知識を深める。
→ 小さな一歩でも賛同できる活動に参加してみる。
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