前回に引き続き、NYネタということで、今回はNYで普及している「Citi Bike」について書きたいと思います。
前回のブログ とあるニューヨークの風景
【写真】Citi Bikeのステーション マンハッタンを中心に330箇所存在する
NYには、Citi Bikeという自転車シェアリングプログラムがあります。
2013年5月にNY市の交通局の取り組みとしてサービスを開始し、現在マンハッタン(セントラルパークより南)を中心に、約6,000台の自転車が、330箇所のステーションに配置され、1日3万回以上利用されています。観光客から通勤者まで幅広く利用されています。
Citi Bikeは、税金が一切投入されていないことも特徴です。スポンサーのCiti Bankがネーミングライツと自転車のロゴ・カラー利用権に4,100万ドルを出資しており、運営は、グローバルに自転車シェアリングサービスを行うアルタ・バイシクルシェア社の子会社、NYCバイクシェア社が行っています。
昨年10月に、NY市の交通局は、2017年末までに、エステーション 700 箇所、自転車 12,000 台へ規模を拡充することも発表しています。
このブログでは、Citi Bikeが、どうしてここまで普及しているのか理由をいくつかご紹介します。
理由 その①:どこにでもステーションがある。
これは、実際のCiti BikeのスマホアプリのMapです。水色の○が、自転車を利用することができるステーションを表しています。(ちなみに、アプリの青色の○が1台も自転車が無い状態、赤色が満車のステーションを表しています。)
NYのマンハッタン島は、およそ山手線1周ぐらいの面積なので、山手線の下半分のエリアに300以上のステーションが配置されているということになります。つまり、とても狭いエリアに大量のステーションが存在します。
(感覚的にいうと、100mごとにステーションがあるような感じです。)
このように、Citi Bikeは、NYという大都市の狭いエリアで、いつでもどこでも自転車に乗れる環境を提供しています。
理由 その②:簡単決済&利用回転を速くする仕組み
Citi Bikeの利用方法はいたって簡単。各ステーションにある決済端末でクレジットカード決済をするだけです。料金も24時間利用で9.95ドル、年間パスも95ドルとたいへんお得です。
【写真】実際のCiti Bikeの決済端末
利用画面にしたがって、決済を終えると、以下のように5桁のワンタイムの暗証番号がもらえます。
この暗証番号を、利用する自転車の横にある入力機器に入力すれば、自転車のロックが外れる仕組みです。
また、Citi Bikeは、自転車の利用時間を30分に限定しています。30分以内に、ステーションに自転車を戻さないと、超過料金がクレジットカードにチャージされます。(一旦、ステーションに戻せば、何度でも借りられます。)この仕組みによって、客が乗りっぱなしになることを防ぎ、自転車利用の回転率を上げています。
ちなみに余談ですが、エリアや時間帯によって、ステーションの自転車が不足したり、満車になって駐車できなくなったりします。Citi Bikeは、専用のトラックが一日中、各ステーションの自転車の需給バランスを調整しています。
【写真】Citi Bikeの自転車供給風景
理由 その③:NYの状況にフィット
年間5,000万人の観光客が訪れるNYは、セントラルパークや、タイムズスクエア、グランドゼロ、ウォール街等、自転車で移動するにはちょうどよい距離に観光名所が多く存在します。そして自転車専用道路も多いです。
【写真】NYの自動車専用道路①
【写真】NYの自転車専用道路②(ハドソン川沿い)
こうした、NY特有の環境が、Citi Bikeのようなレンタサイクルの普及を促進していると思われます。
いかがでしたでしょうか?
NY旅行を検討中の方、Citi Bikeをぜひ利用してみてください♪
P.S.
MOTTAINAIキャンペーンのブログなのに、環境面について言及していませんでした笑。
Citi Bikeは、未だ環境負荷について、公表されていませんが、NY市交通局の元政策部長のジョン・オルコット氏は、CO2削減に確実にあるだろうと言っています。
日本でも、東京オリンピックを視野に、昨年第1回目の東京サイクリングサミットが開催されていたりと、徐々に自転車ベースの交通インフラに注目が集まってきています。
MOTTAINAIキャンペーンでも、どのように普及のお手伝いができるか考えていきたいと思います。(アイデア募集です笑)
お堅いブログになってしまったかもしれないので、次回はもう少しフランクなテーマにします汗