この夏、最大のグッドニュースと言ったらなんといってもなでしこジャパンのW杯優勝ですよね!私は残念ながら起きれずに生では見られなかったんですが、ニュースでも、延長戦に入ってからリードされて、もう本当に試合終了までわずかというところで澤選手のゴールが決まったときには「おーー!」と声を上げてしまいました。生で見ていた皆さんは本当に歓喜の時だったのでしょうね。
そして、アメリカで見ていたファンたちはあと3分のところで優勝を逃したそのゴールを見て「MOTTAINAI!!」と叫んだかどうかはわかりませんが、本当に「モッタイナイ、悔しい」と思ったことでしょう。
なぜこんな話をするかといえば、
今回の「これってモッタイナイ?」は…
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Q サッカーのロスタイムで逆転負け
サッカー試合、ロスタイムぎりぎりで逆転負け。こんな試合を見ると「あー、モッタイナイ!」とつい叫んでしまいます。選手が一番悔しいんだろうけど、数秒間で逆転負けってモッタイナイと思っちゃいます。(ウッチーさん)
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皆さんのアンケートの結果は
YES 43.6%/NO 56.4%
ほぼ半々、モッタイナクナイ!という方が少し多いという感じでした。
モッタイナクナイ!という方は
「それがサッカーというスポーツ」、「確かに惜しいけど、それがサッカーの良さっていうか…」
というように、それも含めてサッカーだ!という意見でした。
確かに、今回のW杯のようにギリギリで追いついたり逆転した方を応援していた場合「これがサッカーだ!」と叫びたくなりますよね。でもやっぱり追いつかれたり逆転されたりした側だと「モッタイナイ!」と叫びたくなってしまいます。
そんなモッタイナイ!失点の代表といえばなんといってもドーハの悲劇。
1993年ということなので、もう18年も前、若い方は“歴史”としてしかご存じないかもしれませんが、リアルタイムで見ていた私などは「モッタイナイ!」という言葉すら出ないショックを感じたものでした。
しかしこのドーハの悲劇以降、ロスタイムの失点というものがトラウマのようになって、「ロスタイムに失点しない」というのが日本サッカーの大きな命題となりました。そしてその4年後、アジア第3代表決定戦のイラク戦、延長後半13分に“ジョホールバルの歓喜”と後に言われることになる岡野選手のゴールが生まれることになるわけです。
こう(応援しているチームが勝ったケースを)考えていくと、ロスタイムとか終了間際のゴールというのは本当にサッカーの醍醐味という気がしてきます。
そんなドラマチックなゴールの中でも特にドラマチックな漫画のようなエピソードをご紹介しましょう。それは、1999年、イギリス4部リーグでのこと。
今は3部リーグに当たるリーグ1に所属しているカーライル・ユナイテッドがこれに勝たなければアマチュアリーグへ降格という危機を迎えていたシーズン最終戦、同点で後半ロスタイムも4分が経過したところでコーナーキックを得ます。監督はゴールキーパーJimmy Glassに前線に上がるように支持します。そして…
続きはこちらの映像でどうぞ!
このゴールは“Great Escape”と呼ばれ今も語り継がれる伝説となっていますが、「このまま負けてしまってはモッタイナイ!」という気持ちが生んだ執念のゴールと言えるのではないでしょうか。
このようなドラマを数多く生むロスタムですが、実際のところ、ロスタイムにはどれくらいのゴールが生まれているのでしょうか?
2010年のJリーグの統計によると、後半のロスタイムに生まれたゴールは 48 、ゴールの総数は 813 。つまり、約6%のゴールが後半のロスタイムに生まれているということになります。
試合時間は90分、ロスタイムを4分と考えると、時間的には4%を占めるに過ぎません。
つまり、ロスタイムとうのは、実はゴールが生まれやすい時間帯だということになります。
女子W杯で決勝の対戦相手アメリカのエースストライカーのワンバック選手は、インタビューで日本の「諦めない気持ち」に本当に驚いたと言いました。モッタイナイ!が諦めない気持ちにつながってゴールを生む。それがロスタイムや終了間際のドラマの秘密なのではないでしょうか。
ロスタイムのゴールはモッタイナイ!ものではなく、アキラメナイ!というポジティブな気持ちを持ち続けたチームが勝ち取ることが出来る報酬なのです。そう考えたほうがサッカーを楽しめるし、サッカーというスポーツの魅力はそういうメンタリティが結果につながるところにも
あるのではないでしょうか。
◎MOTTAINAIからはじめること
→ モッタイナイ!ならアキラメナイ!
→ サッカーはロスタイムを楽しもう!