Photo by kimishowota
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Q 誰にも取られず、こげた焼肉
焼肉屋に入るとテンションが上がって、どんどん網に肉を乗せますが、しばらくすると網の死角に、あわれな姿で発見されたりします。モッタイナイ。肉に対してモウシワケナイ。(亮さん)
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まずは、皆さんの意見を見てみましょう。
YES 93.3% NO 6.7%
やや!これはいつになく高い割合でモッタイナイが!
皆さんお肉には厳しいモッタイナイの目を向けているようですね!
具体的なご意見を見てみても、
多少、焦げててもちゃんと食べます!っていうか、お肉が焦げるまで焼くことなんて、ぜったいにありません!焦げたとしても、焦げをとって食べます。(ぎゅうさん)
や
肉は全て食べなぁぁぁ!!!!!!!!!!!!牛さん豚さん鳥さんに悪いと思わないのかい!!!!!このおおばか野郎が!(団さん)
というきびしい意見が続々と。モッタイナイので本当にそういうことはやめましょう。うっかりでは済まされません。モッタイナイので炭になっていても、癌のリスクを負っても食べてください。よろしくお願いします。
まあ、冗談はさておき、この問題は、日本人にとって非常に大きな問題のようで『焼肉の掟―オーダーの鉄則から、アミ奉行作法まで』なんていう本まで出ていますし、「焼肉の作法」をうたったブログ記事なんかも星の数ほどあります。
これ以上かわいそうなお肉が生まれないように、それらを私なりに分析してみました。その結果、焼肉屋でのルールはまず大きく2つに分けることができることがわかりました。それは、
1.自己責任型
2.アミ奉行型
1は、自分が食べる肉を自分で乗せ、好みの焼き具合で食べるというもの。これならお肉が焦げるのも自己責任となって、モッタイナイ!となることは少なくなりますが、しゃべるのに夢中になっていっこうに箸が進まない人がいたり、逆に遠慮をせずに食べまくる人がいたりすると、不公平感が出てしまう恐れがあります。
2は、誰かがアミ奉行となり、みんなのお肉を網に乗せ、食べごろになったら食べるよう促すという方法です。アミ奉行が優秀ならば、食べごろにお肉をそれぞれが食べたいだけ食べることができ、みんなが満足できるわけです。
ですので、2のほうがお肉のモッタイナイ!も防げるし、美味しいお肉も食べれるし、理想的なわけですが、そのような優秀なアミ奉行は実に得難いわけです。しかもアミ奉行になってしまうと、網に付きっ切りでなかなか会話を楽しむことができないという難点もあります。
でも、「モッタイナイ!」と思って楽しめないくらいなら、アミ奉行をやったほうがいい!と私はいいたい! モッタイナイ!と思ってしまう人は、アミ奉行道を極めて、二度とモッタイナイ!ということがないように精進するべきだ! それが世のため人のためになるということなんだ! と大げさながら提案してみるのです。
「なら、アミ奉行になろう!」と思って下さった殊勝なあなたはぜひゲームでシミュレーションを。なぜか漫画「テニスの王子様」の焼肉ゲームなんてのが公開されています。
また、iPhoneユーザの方にはもっとリアルなアプリもあります。
これで修行して、次回の焼肉ではぜひ見事なアミ奉行っぷりをみせてください!
Photo by kenleewrites
さて、最後に真面目な話を。
焦げて食べられなくなってしまった焼肉はもちろんもったいないですが、そもそも肉を食べるということは贅沢なことで、ある意味では肉を食べること自体がモッタイナイ!ともいえるかもしれません。
その理由はといえば、食肉を生産するのにかかる熱量は穀物を生産するよりはるかに大きいからです。現在の世界の食糧不足を考えると、穀物を食肉の飼料にするというのは大変モッタイナイことなのです。牛肉を生産するにはカロリーベースでその約10倍の穀物が必要となります。つまり、穀物をそのまま食べれば牛肉を食べる10倍の人が食糧を得られるというわけです。これは飢餓がいまだ大きな課題となっている世界では重大な問題です。
でも、だからと言ってベジタリアンやビーガンになれ!と言っているわけではありません。やはりお肉を食べると元気になるし、元気になれば効率も上がって無駄が省けることもたくさんあります。重要なのは、お肉を食べるということが贅沢だということを意識すること、生き物が生き物を食べるという連鎖の末にこのお肉を食べることができるのだと考えられれば、焦がして食べられなくしてしまうとか、残してしまうとか、そんなモッタイナイことはできないはずではないでしょうか?
昨今、「食育」ということがよく話題に上りますが、「食育」とはそのように食べ物を無駄なく美味しく食べることの意味を知り、食べ物がどのように私たちの口までやってくるのかを知り、そのありがたみを知るということです。ということは、アミ奉行は、大げさではありますが実は「食育」を実践しているといえるのかもしれませんね…
最後に、そんな「食育」を実践するアミ奉行を目指すあなたにオススメの映画を。
『ブタがいた教室』
前田哲監督、妻夫木聡主演。実話をもとに、クラスでブタの“Pちゃん”を飼った小学生たちの2年半の奮闘と、最後にPちゃんを「食べる」か「食べない」かという大きな問題をめぐって展開される子供たちの葛藤を描いた感動のドラマです。
MOTTAINAIからはじめること
→ 「食」について考えてみる
→ アミ奉行の修行をする
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